退職時の有給消化はどこまで認められるか
今年中に退職予定ですが、できることなら有給は全部消化して退職したいです。円満に退職できるのが最善ですが、もめたときには、法律上どのような扱いとなっているか知ることで強気で交渉することができます。
ということで、退職時の有給消化について気になった点を調べましたので、まとめておきます。
有給消化は認められるか
基本的に、残っている有給休暇は全て使用でき、会社は拒否できません。
会社には時季変更権がありますが、退職の場合は有給取得時期を後ろに変更出来ないので、必ず認めなければいけません。
法律上、退職届を提出してそのまま有給休暇を2週間以上取得し、全く引き継ぎをせずに辞めることも可能です。
引き継ぎをしない場合の問題
かといって全く引き継ぎせずに辞めるとなると、当然トラブルになります。最悪の可能性として損害賠償請求などの訴えを起こされることもあります。
ですが、請求が認められるケースはかなり制限されているようです。
しかし、実際の裁判では、引継義務違反と損害との因果関係の証明には困難が伴います。
事案にもよりますが、労働者の側からは、他の労働者にカバーさせることにより損害は回避できたのではないかというような反論が予想されますし、カバーに当たらせた労働者の1時間当たりの賃金×カバーに当たらせた時間の証明も困難です。
最低限の引き継ぎ書だけ作っておけば問題はなさそうですね。
まとめ
退職時においても、労働者はかなり強力に守られていることがわかりました。
今後の交渉も強気で乗り切れそうです。
なお、さらに詳しく知りたい場合は以下の書籍がよさそうです。